青森銀行の口座解約方法で名義人本人死亡のケースが知りたい

金融機関口座の相続手続きについてネットで調べると、
メガバンクの情報はたくさん出てきますが地方銀行の情報はあまり出てきません。

そこで青森銀行での名義人本人死亡の口座解約方法について詳しく見ていきましょう。

青森銀行で亡くなった人の口座を解約する

青森銀行に限らず全ての金融機関では、
基本的に口座名義人本人以外が口座を解約することはできません。

亡くなった人の口座も本人以外は解約できませんが、
相続手続きを行うことで亡くなった人の口座を本人以外が解約できるようになります。

青森銀行に口座を持っている近しい親族が亡くなったら、
まず青森銀行に口座名義人が亡くなったことを連絡します。

メガバンクは電話以外にネットの受付フォームで相続手続きの受付をしていますが、
青森銀行は電話での受付のみです。

土日祝日と年末年始を除く平日の9時から15時までと、
受付時間が限られているので注意してください。

また基本的には取引店への連絡が必要で、
亡くなった人が口座を作った青森銀行の店舗に連絡しなければいけません。

青森銀行に連絡した時点で亡くなった人が使っていた青森銀行の口座は凍結されて、
引き出しや預け入れなど一切の取引ができなくなります。

店舗で相続手続きの案内

口座名義人が亡くなったことを連絡したら、
次は連絡した青森銀行の店舗に足を運び相続手続きの案内を受けます。

「相続についてのお伺い」という書類に必要事項を記入すると、
手続きに必要な書類や手続きの流れなどを案内してくれるのです。

店舗に足を運ぶ際に相続手続する口座の通帳やキャッシュカードを持参しておくと、
スムーズに案内が受けられます。

亡くなった人が取引していた青森銀行の店舗が近くにないといった場合は、
最初に連絡したときに近くの店舗で案内してもらえるように相談しましょう。

ちなみに青森銀行の店舗は青森県内と北海道、秋田県、岩手県、宮城県、東京都に
あります。
(参照:https://www.a-bank.jp/contents/kojin/support/branch/index.php)

相続手続きに必要な書類の準備

店舗で相続手続きの案内を受けたら、相続手続きに必要な書類の準備をします。

遺言書や遺産分割協議書の有無などで必要な書類が多少変わりますが、
 ・相続手続き依頼書
 ・亡くなった人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本
 ・相続人全員の最新の戸籍謄本と印鑑証明書
 ・相続手続きする口座の通帳、証書、キャッシュカード
が基本的に必要です。

遺言書がある場合は上記の書類にプラスして遺言書の原本も提出、
公正証書遺言以外は家庭裁判所の検認済調書も提出します。

遺言書があって遺言執行者が居る場合は、
相続人全員の印鑑証明書の代わりに遺言執行者の印鑑証明書が必要となります。

また家庭裁判所に選任された遺言執行者が手続きする場合は、
家庭裁判所の選任審判書も必要です。

遺産分割協議書がある場合は、相続人全員が署名、実印を押したものを提出します。

亡くなった人の戸籍謄本は生まれてから亡くなるまで連続したものが必要で、
本籍地を変更していると変更前の本籍地でも取得しなければいけません。

例えば出生時が青森市、就職して東京都中野区に変更、定年退職して弘前市に
変更した場合は、青森市・中野区・弘前市それぞれで戸籍謄本を取得します。
(戸籍謄本は郵送での取得が可能)

相続手続きする口座の通帳・証書・キャッシュカードを紛失している場合は、
事前に申し出ておけば無しでも手続き可能です。

青森銀行での相続手続きに必要な書類については、
青森銀行のホームページも参考にしてください。
(参照:https://www.a-bank.jp/contents/kojin/support/inheritance/)

必要書類の提出から払い戻し

亡くなった人の口座の相続手続きに必要な書類が準備できたら、
青森銀行に提出します。

事前に来店予約を入れて最初に案内を受けた店舗に提出すればOKです。

郵送での提出が可能なケースもあり、青森銀行の相続センターに必要な書類を
郵送すれば店舗に足を運ばなくても手続きできます。

提出した書類を青森銀行が確認して不備がなければ、
2週間ほどで亡くなった人の口座に入っていた預金が払い戻されます。

亡くなった人の預金払い戻しは口座振込か現金受け取りです。

口座振込は青森銀行以外の口座でも可能ですが、
他の金融機関口座への振込では手数料が発生します。

また複数の口座に分割して振込ことはできず、
相続人の代表者の口座に全額が振り込まれる形となります。

現金で受け取る場合は、相続手続き完了後に送られてくる解約通帳を取引のあった
青森銀行の店舗に持っていけばOKです。

亡くなった人の口座を放置すると自動的に解約!?

青森銀行では、
一定期間取引の無い「未利用口座」は自動的に解約となる恐れがあります。

2年間取引が無い未利用口座には年間1,320円の管理手数料が発生、口座から
引き落とされ、管理手数料よりも口座残高が少なくなると自動的に解約となるのです。

ただし未利用口座管理手数料の導入は2023年12月1日からで、
それ以前の未利用期間は含まれません。

また残高が10,000円以上ある口座は対象外ですから、
10,000円以下の少額口座でない限りは放置しても自動的に解約とはならないです。

10年放置すると「休眠預金」

自動的に解約にならなくても、
青森銀行の口座を10年放置すると「休眠預金」となります。

10年放置した口座は政府系機関である預金保険機構の管理となり、
「民間公益活動」の資金として使われます。

休眠預金となっても、
預金保険機構に放置した口座に預けているお金が接収されるわけでありません。

手続きをすれば休眠預金となった口座からお金を引き出せますし、
民間公益活動に使われた分が残高から差し引かれるといったことも無いです。

ただ休眠預金からお金を引き出す手続きは通常の相続手続きより煩雑になります。

相続手続きしなくても亡くなった人の口座からの引き出しは可能

口座が凍結されると引き出しなど一切の取引ができなくなりますが、
実は凍結された口座からお金を引き出すことができます。

預貯金の仮払い制度を利用すれば、
凍結された亡くなった人の口座からお金が引き出せるのです。

ただし全額引き出せるわけではなく、
残高×1/3×法定相続分か150万円の低い方の金額までしか引き出せません。

上限以上の金額を凍結された口座から引き出すこともできますが、
その場合は家庭裁判所への申し立てが必要です。

仮払い制度の利用には
 ・亡くなった人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本
 ・手続する相続人の身分証明書と印鑑証明書
 ・申立書
の提出が求められます。

預貯金の仮払い制度の利用には相続人全員の承諾は必要なく、
相続人の誰か一人が単独で申し込みできます。

他の相続人に相談せずに仮払い制度を利用してお金を引き出すと、
後の遺産分割協議の際に揉める原因となるので注意してください。

口座が凍結される前に引き出す

亡くなった人の口座が凍結される前にお金を引き出しておく方法もあります。

基本的に金融機関へ口座名義人が亡くなったことを遺族が連絡するまでは、
亡くなった人の口座が凍結されることはありません。

相続人が青森銀行に連絡する前であれば、
特別な手続きをしなくても亡くなった人の口座からお金を引き出せるのです。

ただし凍結前に亡くなった人の口座からお金を引き出すと、
「相続の単純承認」と見なされます。

要するに「無条件で遺産を全て相続すること」を認めることになり、
マイナスの遺産の方が多いとしても相続放棄できなくなってしまいます。

預貯金の仮払い制度と同様に他の相続人と後で揉める原因となりますから、
凍結前に亡くなった人の口座からお金を引き出すのは望ましくありません。

まとめ

青森銀行での本人死亡の口座解約方法を紹介しましたが、
大まかな流れはメガバンクと同じです。

ただメガバンクと違って、
青森銀行での相続手続きは少なくとも一度は店舗に足を運ばないといけません。

青森銀行の店舗に足を運ぶのが難しい場合は、
司法書士や行政書士などの専門家に代行してもらうこともできます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次